簡単なようで読み方に迷う言葉。
同じ読み方の言葉は多く、使い分けにも迷う。
この記事を読んで、そんな迷いともおさらばしよう。
主に「係る」について解説します。
※使い分けは独自の解釈です。
係るの読み方
これは、
「かかる、かかわる」と二種類読み方があります。
「係わる」と書いてあれば「かかわる」、
「係る」の場合は「かかる」と読むことが多いと思います。
どちらも訓読みなので、「係」は当て字。
係るの意味
これは、
「物事とかかわる、結びつく」
という意味です。
係という漢字が「対象物と結びつく」という意味を持ちます。
「○○係り」という使い方だと、「○○と結びついたもの」という意味になります。
「係」の語源は
「人」と「祈りの儀式で使う飾りの紐」を組み合わせた漢字。
「人に呪飾を加える=結ぶ=つなぐ」という意味になった。
この紐を結ぶイメージで意味を考えてください。
難しいのが、「関わる」と「係わる」の使い分けです。
「関係」という熟語があるように、意味は違います。
「関」は「門のかんぬき」を表す漢字。
「玄関」など出入り口全般を意味する漢字です。
その意味から、「門が開かないようにつなぎ止める=構造的につながる」という意味になった。
したがって、「関係」は「構造的に結びつく」となる。
「男女の関係」という使い方だと、「二人の結びつきと繋がり具合」という意味。
「関係する」なら「結びつき構造的にもつながる」という意味。
「結びつき、かんぬきとなる」と考えたい。
このように、
「関わる」は「構造的なかかわり」
「係わる」は「結びつながる」
と使い分ける。
例えば、「命に係わる感染症」と、
命と結びつくもの全般を表す場合は「係わる」を使います。
命と感染症は構造的にはかかわっておらず、それが無くても成り立つ。
「昇進に関わる話し」だと、
それがないと昇進が成り立たない繋がりであるため、「関わる」です。
「昇進=A評価が必須」という、必須の関わりの場合はこちら。
しかし、実際にはこの使い分けはされておらず、
ほぼ好きなように使われています。
国語辞典にも書籍にも具体的な説明はなく、
今回は私が研究し、独自な視点で解説しました。
合っている自信があるため公開していますが、
100%と言われると言い切れないため、参考程度に受け止めをお願いします。
最後に一点注意したいのが、
「係る(かかる)」という読み方で使われる場合、
「係る事態が起きないように」という、「このような」という意味でも使われます。
前にある文章を表わす使い方で、「前に書いた事柄と結びついている」という意味になります。