「適当にやらないように」この言葉には良いイメージがありません。でも、漢字としては悪い意味ではないので、漢字の意味をよく知っておきたいところです。
適当の意味
主に次の3つの意味があります。1、上手く当てはまる2、ほど良い3、いい加減
よく使われるのは「3」の「いい加減」という意味です。
「適当すぎるだろ!」と、手抜きな仕事に対して言ったりします。
しかし、本来の意味は1,2。良い意味です。
「適当」の漢字の意味と語源を解説します。
「適」は「かなう」という意味の漢字です。字源は「目的・中心とするところに寄る・進む」というもの。その意味から「目的がかなう・目的となるところへゆく」などの意味になりました。
「当」は「あたる・あてはまる」という意味の漢字。字源は「田間で行う神への祈りの儀礼」という漢字。その儀礼は時期に応じて行うものであることから、「当の時期だ」と、「物事があてはまる」という意味になったようです。よって二つを合わせると、
「物事があてはまりかなっている」という意味になります。主な3つの意味についてもう少し解説します。1、上手く当てはまる・・・物事に当てはまり目的に適う2、ほど良い・・・物事に当てはまりそれなりに目的に適う3、いい加減・・・物事に当てはまって一応目的に適うがとても雑「適う」という意味が難しいところです。1、2は似た意味なので問題ないですが、3の「いい加減」がどうしてこの意味になったのか?「加減」は「加えることと減らすこと=程度や具合」という意味になり、「良い程度」という意味になります。まさに適当の本来の意味です。
おそらく、「良い加減」というのは明確ではないものなので、「良い加減ですよ!」=「当てにならない」となったものでしょう。人により適当もいい加減も定義が違います。そんな曖昧な意味なのでどちらも悪い意味になったと考えます。
適当の使い方
・適当な材料が揃ったので始めます。
・答えを適当に書いたら先生に叱られた。
・そこは適当に仕上げておいてくれ。
以上、適当の意味でした。